King’s Day in the Netherlands

オランダ中がオレンジ色に染まる日、4月27日はKing’s Day(オランダ語では Koningsdag)を迎えた。国王のウィリアム・アレキサンダーの誕生日を祝う日として、オランダで一番大きな祝日でもある。


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イースターが終わるとこの日が近くにつれ、オランダのナショナルカラーであるオレンジ色(通称Dutch Orange – ダッチオレンジ)のものが街に溢れるようになる。洗剤などの日用品からネイル、お菓子、ワイン、オレンジカラーのすべてのものが大セール。オランダの国民はこの日を祝うべく、シンボルカラーのファッションを身につけ、帽子やコスチューム、フェイスペインティングでこの日に備えるのだ。


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アムステルダムではパレードが開催され、運河はオレンジカラーをまとった人々で埋め尽くされる。国民全体がこの日を待っていて、街を歩けばフラッグやお菓子、ウィンドウディスプレイまですべてオレンジに。

テクノ音楽が盛んなオランダ、船はDJを乗せて運河を巡る。あちこちで人々は踊り、音と光を織り交ぜながらのお祭り騒ぎ。


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本格的にこの日が近づくのを間近で見るのは今年が初めて。一体感にあふれ、気持ちも明るくなるオレンジを見つけながらの散歩は、King’s Dayまでのカウントダウンでわくわくするひととき。

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この時期を控えるショップやファッションブランドは揃ってオレンジカラーを揃え、シックなカラーの多いZARAや、大手のデニムブランドであってもダッチオレンジを取り入れる徹底ぶり。オリジナルのカラー設定があるのかもしれない。

いかにもオレンジにしただけでなく、ファッショナブルでシルエットも綺麗なものがあるのがデザイン先進国オランダだと感心するところ。上手に着こなせば、普段使いもできそうなものも。


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オレンジは、オランダ語で「Oranje(オラニエ)」。16世紀、スペイン領だったオランダは独立戦争で国家として独立を勝ち取った歴史がある。その指揮をしていたのはWillem van Oranje(ヴィレム・オラニエ公)。現在のオランダ王室にもその名前が受け継がれ、オラニエ公を称える色としてオレンジがオランダのナショナルカラーとなった。

オランダにとってオレンジは、独立の象徴であり、自由を勝ち取った歴史の忘れがたい色。自国を愛し、誇りを持つオランダの人々は祝日やユニフォーム、イベントで必ずオレンジを掲げている。

シンボルである色には、悲しい歴史を乗り越えた歴史を持つ愛があふれているのだ。


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スーパーやドラッグストアでは、この時期だけのパッケージや食べ物が見つけられて、見ているだけで心が明るくなる気がする。必要がなくても、デコレーションされたクッキーやドーナツが誘惑してくるショッピングは楽しくも辛いもの。

雨やみぞれが続いていた3月の天気も回復して晴れ間が少し多くなってくる時期、肌寒い中でもみんなそわそわして準備を迎える。


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当日はオレンジ色のワインで乾杯をし、スイーツを食べ、コスチュームやシャツを身につけて、盛大にKing’s Dayをお祝いするのがお決まり。パーティーやイベントも各地で開催され、眠らない日になる1日。

街はオレンジ色のフラッグや風船、マーケットでいっぱいになり、でも少し路地にはいるとマリファナの匂いがむうっ、とする。


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そして各地の公園やストリートでは、道を塞いだり、出入口の邪魔をしなければ誰もが自由にフリーマーケットを出店できる日でもある。子どもにとって、おもちゃや服を出してお小遣いが得られる貴重な体験ができる、ワクワクする日。オランダがのびのびと子どものクリエイティブ性を引き出す国であることを感じるユニークで優しい伝統だ。

道ゆく人に声を掛け上手に商売をする子。ダンスやパフォーマンスを披露する子。ペインティングやお絵かきをして小さなコインを手に入れる子…どうやってお小遣いを作るか、それぞれに自分の長所とアイデアを思い切り発揮!


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オランダ人じゃない私も、この日はOranje bitterとダッチオレンジのTompoesで乾杯。美味しそうなケーキを食べたくて、わたしにとってはこの日が早く来ないかな、と待ち遠しかった日。

もうひとつ、ずっと心を惹かれていたオレンジのガーベラを買いに行くことにしよう。


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King’s Day – i amsterdam website