ソリチュード愛好家組合発足25周年~Solitude Lovers’ Union

“Free” by Seal

 

 

loneliness(ロンリネス)
isolation(アイソレーション)
solitude(ソリチュード)

孤独を意味する英語はいくつもあるが、中でも孤独を自由と捉えた意味を持つものが最後のsolitude である。

4

子供の頃は大勢で遊ぶことが多かったが、その後わざわざひとりで出直し、芝生の上で本を読んだり花を摘んだりする時間がとても好きだった。そうした日常が高じて25年前、ニューヨークの自宅で気まぐれに作ったのがこの「ソリチュード愛好家組合」。

1

メンバーは組合長である私のほかに家族や友人20名ほどで、特に会合や報告会があるはずもなく、皆とにかくひとりが好きなのだから、勝手にひとりの時間を楽しみ、そのための工夫があればメールでシェアするという程度の活動、活動という言葉も大袈裟なほどだ。

けれど愛読書や「その気になれるドリンクメニュー」には「なるほど~」と思えるものが多く、先細りするでもなくだらだらと続いている。

6

日本では未だに電車の乗り方など勝手がよく分からないので単独行動は控えめであるが、NYにいると美術館も映画もひとりで行くことが多い。静かな場所で美しいものを見ると良い考えがいくらでも浮かんでくるものだ。

反対に、何も考えず頭をからっぽにして過ごすのもひとりの醍醐味。昔大学時代の恩師が「疲れるとひとりで映画館やビーチへ行く」と言っていたのを真似てみただけだが、これがよく効く。映画館の場合はホラーや社会派を除かなければリセットにはなりそうにもないが、暗闇の中で人目もはばからずぽかんとしていられる時間もまた、大切な人との会話同様人生を豊かにしてくれる。

5

ソリチュード愛好家組合にはひとつだけ条件がある。「かっこよく楽しくソリチュードに浸る」である。かっこよく、は何も高いブランディを飲むとか最高級ブランドの家具を部屋に置くとかいうディテールよりも、五感を満たしてくれる過ごし方をするということだ。

美しいものを見、読み、心の震える音楽を聴き、おいしいものを嗜む。四六時中するのではなく、例えば一日の終わりにぽつんとひとり日常という時空から抜け出してこれらに囲まれる。明日を新しい気持ちで迎えるきっかけにもなるのも嬉しい。

発足25年を機に、新しくソリチュード愛好家組合のブログも始めることにした。そちらもそのうちぜひご覧ください。

2

本日ソリチュード愛好家に捧げるのは、白ミント・ティー。白ミントはふつうのペパーミントよりも軽い口当たりで優しいお味。私は昼下がりや夜寝る前の読書と一緒に楽しんでいる。

いかがです?ソリチュード愛好家組合。組合員番号21番に、登録しませんか?

 

にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ